【2026年最新】建設業許可の要件とは?取得できるかセルフチェック!宮城県の申請ポイントも解説

目次

はじめに

2026年現在、建設業界において『建設業許可』は単なる資格ではなく、事業を継続するための必須条件となっています。

以前は『500万円以上の大きな工事を受けないから』と未取得のまま営業されていた方も多かったですが、現在はコンプライアンスの強化により、元請会社から許可がないと現場に入れない』『新規契約ができない』と迫られるケースが急増しています。

しかし、いざ許可を取ろうと思っても、『自分は要件を満たしているのか?』『何から準備すればいいのか?』と悩まれる経営者様は少なくありません。
この記事では、2026年最新のルールに基づき、建設業許可を取得するためにクリアすべきハードルを、どこよりも分かりやすく解説します。


まずはここをチェック!申請する「許可の種類」

建設業許可を申請する際、まずは自社が「どの立場」「どこで」営業するかによって、以下の2つの区分を選択する必要があります。

「知事許可」か「大臣許可」か(営業所の所在地)

建設業許可を取得するにあたり、自社の営業所がどこにあるかによって申請すべき許可の種類が変わってきます。

知事許可
一つの都道府県内にのみ営業所を置く場合
(例:宮城県内にのみ1つの営業所、または宮城県内にのみ複数の営業所がある)

大臣許可
2つ以上の都道府県にまたがって営業所を置く場合
(例:宮城県に本店、福島県に支店がある)

ほとんどの事業者様は「知事許可」からのスタートになります。
時折、「宮城県の知事許可なら宮城県内でしか工事ができないんじゃないの?」と思われている方がいらっしゃいますが、「知事許可」であっても、他県の現場の工事を行うことは全く問題ありませんので、ご安心ください。

営業所とは

「知事許可」か「大臣許可」かを判断する上で重要になるのが、「営業所」の定義です。
宮城県の建設業許可手引きでは、単なる作業場や連絡先ではなく、以下の4つの実態を備えている場所を「営業所」としています。

【重要】営業所として認められるための4つの条件
①実体的な業務を行っていること
・単なる看板掲示だけでなく、実際に見積、入札、契約締結などの事務作業を行っている場所であること
②適切な事務環境があること
・電話、机、事務台帳などが備わっていること
・自宅兼事務所の場合は、生活スペース(リビングなど)と仕事スペースが壁などで「明確に区切られている」必要があります
③責任者が常勤していること
・建設業の経営経験のある役員、または支店長などの責任者が常にそこで仕事をしていること
④技術者が常勤していること
・営業所技術者が常にそこで仕事をしていること

申請時には、営業所の「外観」や「内部(机や電話がある様子)」の写真を撮影して提出する必要があります。
「プレハブ小屋だけど大丈夫?」「自宅のリビングの一部だけど許可は取れる?」といったご相談も多いですが、実態に合わせた対策が必要となりますので、ご不安な場合には一度、ご連絡ください。

「一般建設業」か「特定建設業」か(下請けに出す金額)

元請として受注した工事を、どの程度の規模で下請けに出すかによる区分です。

特定建設業
・元請けとして受注し、工事の一部を下請けに出す場合に合計額が5,000万円(建築一式は8,000万円)以上となる場合

一般建設業
・元請けとして受注し、工事の一部を下請けに出す場合の合計額が5,000万円(建築一式は8,000万円)未満の場合
・工事の全てを全て自社で行う場合

なぜ「特定」は要件が厳しいのか?(下請保護の観点)

後に詳細をお話ししますが、特定建設業の許可を取るためには、一般建設業よりも非常に厳しい「財産要件(自己資本の額など)」をクリアしなければなりません。

これには明確な理由があります。
大きな工事を元請として受注し、多くの下請業者に仕事を振る立場にある会社が、もし経営破綻してしまったらどうなるでしょうか。
連鎖的に多くの下請業者が代金を回収できなくなり、倒産の危機に瀕してしまいます。

つまり、「下請業者を支払い不能などのリスクから保護し、業界全体の連鎖倒産を防ぐために、元請には高い支払い能力と健全な財務体質が求められている」のです。

2026年現在、資材高騰や労務費の上昇により、以前よりも「特定」の許可が必要になるボーダーライン(5,000万円若しくは8,000万円)を越えやすくなっています。
「うちは一般で大丈夫」と思っていても、受注金額が上がっている場合は、一度シミュレーションすることをおすすめします。


許可の有効期限は?

せっかく苦労して取得した建設業許可も、ルールを守らなければ失効してしまいます。
実は、取得することと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのが『許可の維持管理』です。

ここでは、許可を取得した後に必ず知っておくべき有効期限と、毎年発生する義務について解説します。

許可の有効期限は『5年間』

建設業許可には『5年間』という有効期限があります。
期限を1日でも過ぎると、その瞬間に許可の効力が消えてしまいますので、以下のルールを必ず押さえておきましょう。

期限は「休日の場合」も変わりません

許可の有効期間は、許可日から5年後の「対応する日の前日」までです。
注意が必要なのは、期限の最終日が土日祝日などの役所の休みであっても、期限は延長されないという点です。
カレンダー通りに満了しますので、早めの準備が欠かせません。

更新手続きは「30日前」までに

引き続き建設業を続けたい場合は、期限が切れる30日前までに更新の手続きを行う必要があります。
もし手続きを忘れて期限を過ぎてしまうと、その日から「許可業者」ではなくなり、500万円以上の工事を請け負うことができなくなります。

手続きさえしていれば、審査中の「失効」はありません

「期限ギリギリに申請して、審査中に期限が来ちゃったらどうなるの?」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
ご安心ください、期限内に更新の申請さえ受理されていれば、審査の結果が出るのが期限を過ぎてしまったとしても、その結果が出るまではこれまでの許可が有効なものとして扱われます


建設業許可を取得するための要件

『建設業許可を取りたいけれど、うちは条件を満たしているんだろうか……?』 そう不安に思われる社長様も多いですが、まずは難しい理屈抜きで、5つのポイントだけを押さえれば大丈夫です。

宮城県の審査基準に沿って、許可取得に欠かせない5つの条件をまとめました。
一見すると難しそうな言葉も出てきますが、要点を掴めば『今、自社に何が足りないのか』がはっきり見えてくるはずです。
セルフチェックのつもりで、上から順番に見ていきましょう。

経営業務の管理責任者(通称:経管)

建設業許可を取得するためには、「経営のプロ」が常勤している必要があります。
これが「経営業務の管理責任者(経管)」です。

経管の要件には複数のルートがありますが、今回は申請現場で最も多く使われる「5年以上の経営経験」のパターンに絞って解説します。
※補佐体制を組むケースや、その他の例外的なパターンについては、別記事で詳しく解説します。

【結論】「建設業の」経営経験が5年以上あること

この要件で最も大切なのは、単に「社長として5年経っている」ことではなく、「建設業を営む者として5年以上の経営実績があること」です。

具体的には、以下のいずれかの経験が、通算で5年以上あれば要件を満たします。

①建設業を営む法人の役員(取締役など)としての経験
登記簿謄本に役員として名前が載っている期間が対象です
②建設業の個人事業主としての経験
実際に建設工事を請け負い、税務署へ確定申告を行っていた期間が対象です

「昔、5年以上飲食店を経営していた」「別の業種の役員を10年やっていた」という経験は、残念ながらこの要件にはカウントできません。
あくまで「29業種のいずれかの建設工事を請け負う事業」での経験が求められます。

営業所技術者(旧:専任技術者)

2つ目の要件は、各営業所に「工事の専門知識を持つ技術者」を配置することです。 かつては「専任技術者(専技)」と呼ばれていましたが、現在は「営業所技術者」が正式名称となりました。

今でも昔の名残で「専技(せんぎ)」と呼ぶ業界関係者やベテランの社長様も多いですが、最新の手引き(2025年7月版)や申請書類では「営業所技術者」という言葉で統一されています。

【結論】このパターンならスムーズに取得できます!

営業所技術者になるためのルートはいくつかありますが、最も確実で申請がスムーズなのは、以下の「国家資格を持っている」パターンです。

指定の国家資格を持っている
・1級(2級)の施工管理技士、建築士、技能検定など、申請する業種に対応した資格を持っていること

実務経験10年以上(国家資格がない場合)
・申請したい業種に関する工事を10年以上実際に行ってきた経験
※10年分の注文書や請求書などの膨大な証明書類が必要となります

学歴+実務経験
・指定学科(工業高校や大学の専門学部)を卒業していれば、実務経験が3年〜5年に短縮されます

営業所技術者は、その営業所に「常勤」していなければなりません。
そのため、以下のようなケースは認められません。

  • 他の会社の役員や社員を兼ねている(原則NG)
  • 他の営業所の技術者を兼ねている(原則NG)
  • 住所が営業所から極端に遠く、通勤が現実的でない

宮城県の審査では、健康保険証の写しなどで「その会社でフルタイムで働いていること」を厳しくチェックされます。

誠実性

この要件は、申請者(法人・役員等・個人事業主など)が、請負契約において「不正」や「不誠実な行為」をする恐れがないことを求めるものです。

不正な行為
契約の締結や履行において、詐欺、脅迫、横領などの法律に違反する行為
不誠実な行為
工事内容、工期、損害の負担などについて契約に違反する行為

具体的には、過去に建築士法や宅建業法などで免許を取り消されたり、営業停止処分を受けたりしていないかがチェックされます。

財産的基礎(資金力)

建設業は資材の仕入れや外注費など、多額の資金が動く仕事です。
そのため、倒産リスクが低く、支払能力があることを証明しなければなりません。
一般建設業許可の場合、「500万円」という数字がキーワードになります。

証明する方法は主に「3つのルート」

法人・個人問わず、以下のいずれかの方法で資金力を証明します。

自己資本(純資産)が500万円以上あること
法人の場合:直近の決算書の「貸借対照表」にある「純資産の合計」が500万円以上あればクリア
個人事業主の場合: 直近の「確定申告書」における「期末純資産額」に、一定の調整(専従者給与等)を加えた額が500万円以上あること。

500万円以上の資金調達能力があること
自己資本が500万円に満たない場合でも、銀行口座に500万円以上の現金があれば証明可能です。
・法人の場合:会社名義の口座
・個人事業主の場合:事業主本人名義の口座

500万円以上の「融資可能証明書」を提出すること
手元に現金がなくても、金融機関から「この事業者に500万円以上の融資をします(可能です)」という証明書を発行してもらえれば、資金能力として認められます。

宮城県での申請では、「残高証明書」や「融資可能証明書」は証明基準日から1ヶ月以内に申請が受理される必要があります。
そのため、証明書を取得してから、他の書類の収集などに手間取っている間に1ヶ月が過ぎてしまい、せっかく取得した証明書が無効になってしまうケースがありますので、タイミングを合わせた「段取り」が不可欠です。

欠格要件に該当しないこと

ここは「守りの要件」です。
どれだけ経営経験があり、技術があっても、以下の「欠格要件」に一つでも該当してしまうと、許可は100%下りません。

主なチェック項目(手引きより抜粋)

・法律違反:建設業法違反で許可を取り消されてから5年以内ではないか
・刑罰:禁錮以上の刑、または建設業法や労働基準法などの特定の法律違反で罰金刑を受け、執行が終わってから5年以内でないか
・暴力団排除:役員、個人事業主、または実質的に経営を支配している者が暴力団員等ではないか
・誠実性の欠如:精神の機能の生涯により建設業を適正に営めない状態ではないか

申請書には「私は欠格要件に該当しません」という誓約書を添付します。
もし嘘をついて(または忘れていて)後から違反が見つかると、「虚偽記載」となり、非常に重いペナルティを受けることになります。

最後に:適切な社会保険への加入(必須)

2026年現在、最も「入り口」で厳しくチェックされるのが社会保険です。
宮城県では、以下の保険への加入状況を証明する書類(納付書や領収書など)を提示しなければ、申請書を受け付けてもらえません。

  1. 健康保険・厚生年金保険(法人、または常時5人以上の従業員がいる個人事業主)
  2. 雇用保険(従業員を1人でも雇用している場合)

「許可を取ってから入るつもりだった」という言い訳は通用しません。
もし未加入の場合は、まず社会保険の手続きを済ませてから、許可申請のステップに進むことになります。


まとめ

ここまで、宮城県での建設業許可取得における「種類」「有効期限」、そして「5つの必須要件」について解説してきました。

許可取得の5大ポイント(再確認)

  1. 経営業務の管理責任者(経管): 建設業の経営経験が5年以上あるか?
  2. 営業所技術者(旧:専技): 資格保持者、または10年以上の経験者が常駐しているか?
  3. 誠実性: 契約において不正や不誠実な行為をする恐れはないか?
  4. 財産的基礎: 500万円以上の資金調達能力を書類で証明できるか?
  5. 欠格要件・社会保険: 法律違反はないか、保険加入は適正か?

要件は満たしているはずなのに、いざ申請しようとすると『何をどこまで集めればいいのか分からない』と足踏みしてしまうケースが少なくありません。
2026年現在の宮城県の審査では、社会保険の加入証明や電子申請への対応など、求められる精度が一段と高まっています。
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